緊急時に役立つ炭の知識

緊急時に役立つ炭の知識

緊急時に役立つ炭の知識 <炭の着火方法>

皆さんも、災害時などの緊急時の電気がない時に炭を使用しようと思ったことはありませんか? ただ、面倒臭かったり、なかなか着火しなかったりなどで、諦めたりしていませんでしたか? 皆さんに、正しい炭の知識を持って頂き、いざという時に役立てて頂ければと思います。

1. 着火する時の炭の選び方
手が真っ黒になるような、軽くてボソボソした感じのあまり大きくない炭を選ぼう!
※着火するには、早く炭がガス化しそうなものを選ぼう!(写真A・B)

2. 着火をしてみよう
2-1. 写真(C)のように10cm程度の長さのものを軽く握って着火材を作り、井桁状に組んでみましょう。(新聞紙1-2枚程度で着火させよう)
※新聞紙は多く使わないこと。舞い上がって火事の危険性もあるよ。

2-2. 井桁状に組んだ新聞紙を囲むように炭が触れ合うような感じで写真(D)のようにこんもりと組んでみましょう。

2-3. 下の方から新聞紙へ着火し、炭に火が付くのを待ちましょう。写真(E)
※炭に火がつくまでは、出来るだけいじらないでください。

2-4. 火がしっかりついたら、堅くて重い炭を上に置いて、長時間燃焼するような体制にしましょう。これで完成!!写真(F)

火を熾す際のコツ
炭はある程度小さく
⇒小さすぎると空気の流れがないので、消えてしまいますが、表面積が広い方が着火しやすい!

新聞紙は、極力使用量を減らす。
⇒火のついた新聞紙が舞い他の物へ飛び火がする可能性があるので注意!

■黒炭タイプの炭をキャンプファイヤーのように組み空気の流れを作る。
⇒熱は下から上へ行く習性があり、上昇気流が生まれます。

炭を必ず集団化させる
⇒炭は1つ1つでは燃焼しません。夫婦のように寄り添ってこそ、熾っていきます。

火が着くまで炭をいじらない
⇒せっかく着火しても、いじりまわすと消えてしまいます。

緊急時に役立つ炭の知識 あまり大きくない炭

写真(A):あまり大きくない炭

緊急時に役立つ炭の知識 手が真っ黒になるような炭がおすすめ

写真(B):手が真っ黒になるような炭がおすすめ

緊急時に役立つ炭の知識 新聞紙を井桁状に組む

写真(C):新聞紙を井桁状に組む

緊急時に役立つ炭の知識 新聞紙を囲むようにこんもりと組む

写真(D):新聞紙を囲むようにこんもりと組む

緊急時に役立つ炭の知識 新聞紙へ着火

写真(E):新聞紙へ着火

緊急時に役立つ炭の知識 堅くて重い炭を上に置く

写真(F):堅くて重い炭を上に置く

3.炭を扱う上での注意点
室外または、しっかり換気の出来るところで使用しましょう
⇒換気が悪いと、一酸化炭素中毒等になり、最悪の場合、死に至る場合があります。ただ、換気だけ気をつければ、全く問題ありません。
<対策> 
・まずは、換気をしっかり行うこと!これさえできていれば全く問題ありません。
気持ちが悪いと思ったり、頭が少し痛いなと思ったら、すぐに風通しの良いところへ移動しましょう。
・屋外でやる場合は、全く問題ありませんが、屋内でやる時は必ず換気扇を回したり、換気をしっかり行ってください。

■自然の木の形をした炭の場合、加熱した際に熱い炭が爆跳する場合がありますので、顔や目を絶対に炭に近づけないでください。また、周辺に燃えやすいものや人がいないことを確認しましょう。
<対策>
・長袖を着たり、顔をタオル等で覆ったりしましょう。

4.種類別の総発熱量
・オガライト・・・約4,500kcal/kg
・ペレット ・・・約4,500kcal/kg
・薪    ・・・約3,000kcal/kg
・炭    ・・・約7,500~8000kcal/kg
※炭は、黒炭と白炭で差がある

最後に、炭は、古来より心を落ち着ける効果があるともいわれております。 火をいじっているとなんだか心が安らぐような気になりませんか? 個人的には、火をいじったり、じっと見たりするとそれに集中し、雑念が薄れて、心が安らぐのではないかと思います。
熱源としてでなく、癒しの効果があるのも、炭の持つ魅力や特性ではないかと思います。 緊急時には、人の心も疲弊し、心配事も不安も非常に大きいと思います。 そんな時に、炭で少しでも癒されれば良いのではないかと思います。
ちょっと、話はまとめとは違うかもしれませんが、炭には温かみがあり、 心も癒す効果があるということも頭の片隅に入れておいて頂ければ幸いです。